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産業保健看護の定義について

産業保健看護の対象は、すべての労働者および事業者であり、個人のみならず集団・組織をも含む。その目的は、健康と労働の調和を保つことであり、ひいては労働生産性の向上および持続可能な社会を実現することである。これらの目的達成に向けて、看護学を基盤として、経営的視点を念頭に置き、かつ公平・公正な立場から事業者と労働者の自主的な取り組みを支援する。産業保健看護専門職は、系統的な情報収集およびアセスメントにより抽出された個人・集団・組織の健康課題を連動させながら、課題解決に向けて事業場内外と連携を図り、協働および仕組みづくりを行う。これらを通して、労働に関連する健康障害の予防、労働者の生涯にわたる自律的な健康行動の確立、労働者が健康で安全に働き続けることができる職場環境づくり、さらには職場風土の醸成に寄与するものである。

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